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2020年02月29日

収益不動産、政令指定都市の高利回りランキング、区分マンション1位は「浜松市」19.85%

住居系の収益不動産の利回りが上昇する政令指定都市が増えつつある中、首都圏の不動産店では「購入希望者が極端に減り、全く動いていない感じ」といった声もあり、地元の不動産店の業況判断も低下傾向にあるようだ。

健美家株式会社は、同社が運営する不動産投資と収益物件の情報サイトに、2019年下半期(7月~12月)に登録された新規物件情報をもとに、住宅系収益不動産の政令指定都市別の利回りを調査し、その結果を2月12日に発表した。

利回りは、物件価格と想定される収益から計算され、利回りの上昇は物件価格の下落、もしくは期待収益の増加を意味する。現在の政令指定都市は20都市。

区分マンション(2万5,938件)の政令指定都市別利回りランキングの1位は「浜松市」の19.85%(平均価格239万円)で、以下、「新潟市」の19.08%(同319万円)、「北九州市」の17.71%(同269万円)、「熊本市」の15.76%(同245万円)が続いた。利回りが低かったのは「大阪市」の6.37%(同1,384万円)、「京都市」の7.06%(同1,246万円)など。前期(2019年上半期)から利回りが上昇したのは10都市だった。

一棟アパート(1万4,187件)の政令指定都市別利回りランキングの1位は新潟県の17.54%(平均価格1,703万円)で、以下、「北九州市」の13.04%(同3,621万円)、「岡山市」の11.67%(同4,974万円)、「堺市」の11.39%(同3,773万円)が続いた。利回りが低かったのは「名古屋市」の7.44%(同7,107万円)、「福岡市」の7.53%(同5,487万円)など。前期から利回りが上昇したのは13都市で、ランキング上位の「新潟市」(前期13.17%)と、「北九州市」(同11.93%)の上昇率が目立った。

一棟マンション(1万318件)の政令指定都市別利回りランキングの1位は「浜松市」の10.60%(平均価格1億1,280万円)で、以下、「静岡市」の10.09%(同1億3,323万円)、「新潟市」の10.05%(同1億6,445万円)、「北九州市」の9.86%(同16,674万円)が続いた。利回りが低かったのは「広島市」の6.80%(同1億9,456万円)、「福岡市」の7.04%(同1億9,306万円)など。前期から利回りが上昇したのは16都市で、順位は入れ替わりが目立ち、「静岡市」(前期7位→今期2位)が大きく順位を上げた一方で、「熊本市」(同10位→15位)と「仙台市」(同9位→13位)が大きく順位を下げている。

一方、アットホーム株式会社は居住用不動産流通市場の景気動向について調査し、「2019年10月~12月期」の結果を2月18日に発表した。

調査対象は北海道、宮城県、首都圏(1都3県)、静岡県、愛知県、近畿圏(2府1県)、広島県、福岡県の13都道府県(東京都は23区と都下に分け14エリアで集計)で都道府県知事免許を持ち、5年を超えて仲介業に携わっているアットホーム加盟の不動産店1,640店。調査期間は2019年12月12日から24日。DI値は、前期と比較した業況について前年並みを50点とし、100点(良かった)から0点(悪かった)まで5段階で判断して指数化したもの。

売買仲介の今期の業況DIは、前期比では14エリア中8エリアで下回り、前年同期比では福岡県を除く13エリアで下回った。エリア別では、首都圏が前期比マイナス3.6の39.9で、5年ぶりに40を下回った。中でも埼玉県が39.3で前期の48.8から、千葉県が36.6で前期の41.0から大きく低下した。また、東京23区は40.1で、前期の44.3から2期連続で低下した。

近畿圏は46.4で前期から1.8上昇したものの、前年同期比では3.8ポイント低下した。大阪府が48.8で前期の46.8から、兵庫県が43.4で前期の40.9からそれぞれ2ポイント以上プラスとなり、近畿圏全体の業況を引き上げた。その他のエリアでは、福岡県が44.5で前期の42.8から上昇する一方、静岡県が37.5で前期の47.3から大幅に低下した。

不動産店からは「購入希望者が極端に減り、全く動いていない感じ(埼玉県越谷市)」「過疎化、人口減により空き家が年々増えており、古い住宅の売物件は増える傾向(北海道砂川市)」「物件の供給が多く市場に在庫が余っているため、買い手市場になっているように感じる(静岡県富士市)」などのコメントがあった。

エリアによって差はあるものの、首都圏を中心に堅調に推移してきた不動産市場に変化の兆しがみられるようだ。

(MONEYzineより引用)

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