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2014年01月07日
株式会社タスは、12月26日、「賃貸住宅市場レポート 首都圏版2013年12月」および「賃貸住宅市場レポート関西圏・中京圏版2013年12月」を発表した。
首都圏版では「2013年第3四半期1都3県賃貸住宅市況図」「東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向」および「2013年10月期の1都3県賃貸住宅指標(空室率TVI(タス空室インデックス)、募集期間、更新確率、中途解約確率)」を掲載している。
また関西圏・中京圏版では「関西圏・中京圏のテナント回転率」および「2013年10月期の関西圏・中京圏賃貸住宅指標(空室率TVI(タス空室インデックス)、募集期間、更新確率、中途解約確率)」を掲載している。
■首都圏版の概要
(1)2013年第3四半期 1都3県賃貸住宅市況図
東京23区では、港区が「良い」→「やや良い」となったが、新宿区、渋谷区が「やや悪い」→「やや良い」となった。また、さいたま市が「やや悪い」→「悪い」となった。トレンドが上昇を示す地域は2013年第3四半期は7地域と横ばいで推移。また、下降を示す地域は、2013年第2四半期の6地域から2013年第3四半期は9地域と増加した。
消費税増税、相続税増税前の駆け込み需要により新規賃貸住宅供給量が増加している。東京23区の中心部および東南部では、新規供給量増加を吸収できているが、東京23区の北西部、東京市部、神奈川県、埼玉県、千葉県では吸収しきれずに空室率が悪化傾向にある。
(2)東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向
タスでは、賃料単価が4,000円/平米月以上かつ専有面積が40平米以上の物件をハイクラス賃貸住宅と定義し、4,000円/平米月~5,000円/平米月、5,000円/平米月超の2クラスに分類して、定期的に市場動向を公表している。高級賃貸住宅としては、ケン不動産投資顧問の「家賃30万円/月以上あるいは専有面積100平米以上」という定義があるが、5,000円/平米月超のクラスが、この定義に近いものとなる。
リーマンショック後の供給量の減少から、需給ギャップが改善傾向にあったため、両クラスとも空室率TVIは2007年をピークに改善傾向にあった。しかし、5,000円/平米月超クラスは、2011年後半から横ばい傾向、4,000円/平米月~5,000円/平米月クラスは、2013年3月から再び悪化傾向に転じている。
(3)2013年10月期1都3県賃貸住宅指標
マンション系の空室率TVIは埼玉県を除きすべての地域で微増、アパート系の空室率TVIはすべての地域で微増となり、供給量増加の影響が現れてきている。今後、新年度にかけて東京23区は人口の大量な流入超過が見込まれるので、再び空室率TVIは改善傾向に向かうと考えられるが、それ以外の地域では空室率TVIが悪化する懸念がある。
■関西圏・中京圏版の概要
(1)関西圏・中京圏のテナント回転率
回転率が低い地域は、浜松市、大阪市、神戸市等だが、それでも30%台前半の回転率を見込む必要があることに注意が必要。一方で、回転率が高い地域は堺市、その他京都府、静岡市等。特に堺市は60%超の高い数値となっており、テナントの約6割が毎年入れ替わる可能性がある。テナント回転率が高いと、テナント募集費用が高くなるだけでなく、次のテナントが入居するまでの空室損失リスクが大きくなる可能性がある。
(2)2013年10月期 関西圏・中京圏賃貸住宅指標
京都府の空室率TVIがマンション系、アパート系共に改善傾向にある。それ以外の地域では、ほぼ横ばいで推移している。
(SUUMOジャーナルより引用)