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2015年12月16日
不動産投資が活発化する中、多くの個人投資家が不動産価格の上昇を予想している。中でも、東京圏の価格上昇を予想する人が多いようだ。
総合不動産サービス大手のジョーンズ ラング ラサール(JLL)が11月30日に発表した不動産市場に関するレポートによると、2014年の商業用不動産投資額は4兆7,000億円で2012年の倍以上に増加した。2012年末にスタートしたアベノミクスによる大胆な金融政策は日本経済に円安と低金利をもたらし、不動産市場が活性化して投資額が大幅に増えたようだ。
特に海外投資家による2014年の日本の不動産投資額は、2011年比で14倍に達するなど好調に推移。2015年は1月~9月までの9カ月間で、2012年と2013年の通年額をすでに上回っている。また、投資額全体における海外投資家の割合をみると、過去5年間は5%~10%の間で推移していたものの、2015年(1月~9月)は22%に達しており、海外投資家の存在感が強まっている。
こうした旺盛な需要を反映して、不動産価格の上昇を予想する個人投資家が多い。不動産投資情報サイトを運営する健美家株式会社は、運営するサイトの会員を対象にアンケートを実施し、その結果を11月27日に発表した。調査期間は10月21日~11月4日で、有効回答者数は263人。
まず、2016年の東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の物件価格がどのように推移すると思うか聞いたところ、69%が「上昇すると思う」と回答した。「変わらないと思う」は22%で、「下がり始めると思う」は9%だった。物件価格が上昇すると思うと答えた人にその理由を聞いたところ、「オリンピックまでは下がらないと思う」「世界的に見た割安感から、外国人の投資が増えているため」「地方の先細りするのを見越して価格が下がりにくい首都圏に人気が集まりそう」「建築費、人件費が上昇しているため」などの回答があった。
一方、東京圏以外の物件価格についてはやや慎重だ。同様に2016年の名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県)の物件価格について聞いたところ「上昇すると思う」は39%で、「変わらないと思う」が52%、「下がり始めると思う」が9%。大阪圏(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県)の物件価格は、「上昇すると思う」が33%で、「変わらないと思う」が46%、「下がり始めると思う」が21%となった。
2020年の東京オリンピック開催に向けて、不動産投資市場の動向に注目が集まる。
(MONEYzineより引用)