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2013年08月08日

老後を迎える前に…マンション投資 コツは「人口増の駅・徒歩10分内」

マンションの部屋を購入し、貸して家賃収入を得る「マンション投資」が注目を集めている。近年は、マネー雑誌などでも特集され、会社に勤めながらの「サラリーマン大家」も目立つ。「株式よりもリスクが低く老後資金にもなる」が盛況の理由だが、注意すべき点も多い。


◆老後を迎える前に

「路線価が下げ止まりの傾向にある今は買い時。狙うのは駅から10分以内の中古の優良物件です」。埼玉県志木市の「鳥山会計事務所」で開かれた不動産投資セミナーには多くの人が集まった。

同事務所所長で税理士、鳥山昌則さん(54)はマンション投資で約30億円(約30棟、同400戸)の不動産資産を所有。その経験を生かし、税理士業のほかにマンション投資支援事業を行う。リーマン・ショック以降、給与減や将来の年金不安を補おうとする30、40代の会社員の顧客が増えているという。

鳥山さんはマンション投資のメリットについて、(1)家賃は景気に左右されず一定しているため、安定して収益を上げやすい(2)銀行ローンを借りて投資すれば、確定申告で所得税や住民税の税金還付が受けられる-点を挙げる。

例えば、年収700万円の会社員世帯(夫40歳、専業主婦の妻38歳、小学生2人)が自宅マンション以外に埼玉県川越市内に築約20年の中古ワンルームマンション(300万円、15・61平方メートル)を購入した場合、実際の購入時の初期投資は不動産会社への仲介手数料などを含め、322万8500円となる。

この部屋を毎月3万円で貸した場合、年間収入は36万円(3万円×12カ月)。一方で、固定資産税や不動産管理会社への管理委託料などを支払う必要がある。これら必要経費を36万円から差し引くと、実質の年間収入は17万5200円となる。

つまり、322万8500円の初期投資分は約18年で回収され、その後、長期にわたって家賃は老後の安定した資産になる。老後を迎える前に自宅マンションのほかにマンション一室を資産化でき、老後の資金も増える。

余剰資金ができたときに銀行ローンを借り入れ、2室、3室と複数購入していった場合、空き室リスクを減らせるうえ、所得税と住民税の還付を受けられる。このため、単に貯蓄していくより確実に資産を増やしやすいという。


◆細心の注意を払う

「将来は家賃収入で暮らしたい」-。そんなバラ色の夢を抱く人が増える一方、現実には借り手がつかない物件を購入させられたり、事前の下調べが少なかったりして失敗してしまったケースもある。

実際に投資を始める際には入念な下調べや収支のシミュレーションなど細心の注意が必要だ。

鳥山さんによると、成功の最大のポイントは、空き室が出にくい優良物件を選ぶこと。人口が増加している駅の徒歩10分以内▽床面積が一定程度ある▽鉄筋コンクリート造は築25年以内、木造は15年以内-の中古物件を鳥山さんは勧める。

空き室や家賃の滞納リスクは、信頼できる優良な不動産管理会社を選ぶことで回避できる。「一定の管理手数料を支払えば、空き室家賃を保証したり、入居者の代わりに滞納家賃を立て替えてくれたりするサービスを提供する会社もいい」と鳥山さんはアドバイスする。

■借り手つかない物件 紹介する悪質業者も

投資マンション業者の中には、電話や訪問販売などで強引に勧誘するところもある。

国民生活センターや全国の消費生活センターなどに寄せられたマンション投資に関する相談は平成24年度、計3044件に上る。「会社に何度も電話がかかってきて購入してしまった」「自宅に何度も来て警察を呼んだ」などの事例があった。

また、借り手がつかないような物件を勧める悪質業者も存在。購入者からは「借り手が見つからず、ローンが支払えない」などの相談も寄せられた。同センターは、勧誘をうのみにしないよう注意を促している。

(産経新聞より引用)

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