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2016年03月23日
■日銀はマイナス金利を実施
日本経済の回復が踊り場に来ています。内閣府が2016年2月15に発表した2015年10-12月の国内総生産(GDP)は前期比0.4%減となり年率換算では1.4%減となりました。
アベノミクスの三本の矢の一つである「大胆な金融緩和」は継続されていますが、さらに一層の金融緩和として日銀は2016年1月29日に従来の量的緩和政策から究極の金融政策とも言える「マイナス金利」導入を決定しました。
マイナス金利とはどういうことかと言うと、市中銀行が日銀に預ける際の利息を通常付利と言いますが、この付利が従来、プラス0.1%であったものが、マイナス0.1%になりました。
これにより、市中銀行は積極的に企業や個人にお金を貸し出す姿勢が後押しされる見込みですが、そうなるには、少々時間が必要と思われます。
■増加する老後のための貯蓄の行方は?
マイナス金利は融資を受ける人や法人には良いですが、金利が低下すると預貯金などの利息も低下することになります。一般の個人の預金の利息がマイナスになることはありませんが、貯蓄の利子も史上最低水準となってきています。
三井住友銀行やゆうちょ銀行などは普通預金の金利を年0.02%から過去最低水準の0.001%へと引き下げました。
日銀の調べによると、銀行の預金残高は毎年10兆円のペースで増加を続け過去最高を記録しており、2015年11月末時点で677兆円に達しているそうです。増加額のほとんどが個人の預金で、特に高齢層の貯蓄額が増加しています。
これは平均寿命が長くなり、老後の生活費や医療費などの「長生きリスク」に対応することも要因と考えられています。
しかしお金を銀行に貯金しても、ほとんど利息がつきませんし、時間外の引き出しには手数料もかかります。
貯蓄だけで蓄財することは極めて困難な時代となってきています。
■慎重派には耐火金庫の売れ行きが上昇?
マイナス金利が発動されてから世の中でにわかに脚光を浴びているのが、家庭用の耐火金庫と銀行の貸金庫です。
なぜなら、銀行に100万円預けると、利息は0.001%、つまり、たったの10円です。さらにここから、2割の税金を取られると、たったの8円となります。一方、ATMで自分の口座から1000円引き出すと、その手数料はなんと108円となります。そこでその金庫が脚光を浴びてきたのです。
やはり現金は持っておきたい、ただし家庭に金庫を置いておくと怖いという方は、多少コストはかかっても銀行に自分のお金を守ってもらうという意味での貸金庫、コストとしては安いと考えるべきではないでしょうか。
■「貯蓄を投資に」とワンルームマンション投資が増えている
このような「耐火金庫派」と呼ぶような、いわゆる慎重派の方とは反対に、積極派としては、預貯金から投資にシフトする層も増加しており、投資先として「ワンルームマンション投資」を検討される方が多くなっています。
筆者が講演させて頂くマンション投資セミナーでも、初めて参加される方、検討を開始した方などが非常に多く訪れています。
低金利ということは、資金を寝かしておくには不利ですが、資金を調達して投資をするには大変適しているからです。
また東京オリンピックをはじめとする今後の経済動向の展望にも大きな要因があります。
マンション投資とは、都心部やその周辺部などを中心とした単身住宅の賃貸経営をすることです。景気が良くなり就業人口が増加すれば、それだけ住宅需要が増加するので、将来性が高いと言えます。
■増加する単身世帯
2015年国勢調査では、東京都では都心部を中心に2ケタ台の伸びを見せ、人口が都心で急増していることが分かります。東京都の世帯数は約670万世帯となり、22年より約60万世帯増加しています。
世帯の内訳を見てみると、一世帯当たりの人数は2.02人と2人を割る直前となりました。また東京都区部ではさらに少なく1.93と2人を割っています。単身世帯化が進んでいることが分かります。
単身世帯はその多くが賃貸住宅となるため、良質なワンルームマンションのニーズは今後も見込めると言えます。
(SAFFTY JAPANより引用)