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2016年05月07日

一棟か区分か…投資収益マンションの購入について

■土地持ち分が少ないと将来不安

投資収益マンションを購入し収益を上げる場合、その購入の簡単なことや手元資金が少なくて済むことから、一般に区分所有マンション(以下、区分マンション)に走るケースが多い。

しかし、私は区分マンションを第一にはお勧めしていない。

不動産投資についての基本的なことは過去のコラムでも述べたが、そこにはハードとソフト両面での問題があるのだ。
区分マンションの場合、このハード面が特に問題である。
区分マンションは土地の持ち分がほとんどなく、評価の大部分が建物評価である。
これを減価償却資産というが、これは年々減価していく。
当然、評価の大部分である建物構造の耐用年数に近くなればなるほど評価はゼロになって行く。

マンションの下落率(10年で24%20年で40%という数字もある)

ということは、築年数が古くなればなるほど出口(売却価格)が見えなくなるということで、購入当初からそのことは自明のことなのだ。
出口で利益確保どころか元本回収さえも難しい可能性さえある。
また、ソフト面からも、たとえば利回りが10%の物件があるとしよう。
賃料そのままという条件だと、単利計算で10年×10%=100%だから10年で投資元本が回収できるということ。
そして、その回収後に、物件が購入価格で売却できて初めて利回りが10%だったと言えるのだが。

いかがだろう、その時その値で売れるのか?
又、賃料も下がることはないのか?
もちろんこれは土地持ち分が少なく建物評価が大部分を占める区分マンションの特性そのものなのだ。


■区分マンションは専用性

大規模修繕や建て替えにしても、区分所有者が単独の判断で出来るものではない。
マンションの区分所有法では建て替え決議は区分所有者の5分の4以上、大規模修繕は4分の3以上の賛成が必要なのだ。
メリット・デメリットが表裏一体となり長期融資で購入しやすい点が逆に負債をいつまでも引きずることになり、売ろうというときにいつまでも逆ザヤになってしまいやすい。

だから私は区分マンションを第一にはお勧めしない。
区分マンションにはそれなりの購入・売却手法がある。これについては後述しよう。


■一棟マンションションは汎用性あり

逆に一棟マンションの場合、土地の権利が100%付随している点では自由度・汎用性がる。
もちろん土地の評価は何年経ってもゼロにはならいことは自明の理である。
そして、建物にしても室内外ともにリノベーションするのも自由で、区分マンションのように他の区分所有者との調整や意見の集約をする必要がない。

その意味では、耐用年数の範囲内で改修、修繕を繰り返し、収益を最大化させる事が可能だ。
又、建物が朽ち果てた後も土地の有効活用(賃貸する、建て替え、そのまま売却、分割して売るなど)ができる点は見逃すわけにはいかない。
土地に付加価値を付け加えることも可能なのだ。
また、ソフト面つまりは収益性と云う意味では絶対金額が大きいということ。
これは重要な意味を持つ。この点については次回に譲るが、修繕計画において重要な意味をもつということである。

(マネーの達人より引用)

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