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2017年03月21日
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」の結果を見ると、新規に登録された物件のなかで築11~15年という築年帯の中古住宅が最も成約率が高い傾向が見られることが分かった。中古住宅の築年帯別の傾向について、詳しく見ていくことにしよう。
■「対新規登録成約率」は、マンション・一戸建てともに築11~15年が最も高い
その前にまず、指定流通機構について説明しよう。
指定流通機構は、国土交通大臣指定の組織で、各地域の主な不動産会社が会員となっている。会員の不動産会社は、REINS(レインズ)と呼ばれるネットワークシステムに、不動産の情報を登録することで、情報を共有している。
専任で媒介契約を交わすなどした不動産会社は、売却を依頼された物件をレインズに登録したり、物件が成約した場合はそれを通知したりしなければならない。
今回の調査は、東日本不動産流通機構が2016年の1年間において、レインズに新規に登録されたり、成約の情報を得た首都圏の中古マンションと中古一戸建ての物件を築年数の観点から分析し、市場動向をまとめたもの。
これによると、築年帯別に新規登録件数に対する成約件数の割合=「対新規登録成約率」を調べたところ、「築11~15年」が中古マンション(26.6%)でも中古一戸建て(25.1%)でも、最も高くなっていた。中古住宅を売りに出した場合に、築11~15年の物件が他の築年帯より成約する確率が高かったということだ。
築11~15年の中古住宅と言えば、分譲会社や施工会社が10年間の瑕疵担保(かしたんぽ)責任を負うなどを定めた「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」の施行後に竣工しており、品質への安心感もあることなどが特徴。
適切に維持管理された物件であればそれほど古い印象もなく、価格は手ごろといったことから、成約する可能性が高いと考えられる。
■築年帯別の平均価格は、マンションと一戸建てで傾向が異なる
では、築年帯別の平均価格はどうなっているのだろう?
一般的に、築年数が長くなるほど、価格は下がっていく。しかし、中古マンションと中古一戸建てで、その下がり方はかなり異なる。
中古マンションは、築5年以内の価格は新築とあまり変わらないほど高くなっているが、築5年を超えると一段下がり、築15年や築20年を超えるとまた一段下がるが、築21年以上では横ばいとなっている。
中古一戸建ては、築15年以内はそれほど変わらないが、それを超えると築年数に応じて下がっている。また、中古マンションと比べると、新規登録物件と成約物件で平均価格に開きがあるのも特徴だ。
新規登録物件の価格は、売主の希望額が強く反映される傾向がある。中古マンションのほうが、売主が最寄駅からの徒歩分数や築年数、広さなどによる相場を把握しやすく、相場に見合った価格で売り出し価格を考えているといったことが考えられる。
■市場に多く出回っているのは、築31年以上の中古住宅
次に、中古住宅市場で出回っている物件の築年帯と、成約している物件の築年帯を見ていこう。
最も多く出回っているのは、マンションも一戸建ても築31年以上だ。これは、子どもが巣立つなど家族構成の変化や老朽化による住み替えなどで、売られる事例が多いからだろう。成約しているのも、築31年以上が多い。これは価格が安いといったことが考えられる。
ただし、成約物件の構成比を新規登録物件の構成比と比べると、築31年以上の割合は下がり、築20年以内の割合が上がっている。冒頭に紹介した成約率の違いが、ここからも見て取れる。
中古住宅の築年帯別の市場動向を紹介してきたが、これはあくまで平均像だ。住宅は、周辺環境などによって、成約可能性や価格が大きく変わる。さらに築年数が長いほど、適切にメンテナンスをしてきたかで状態が大きく変わる。売る側はきちんとメンテナンスをすること、買う側は築年数だけで判断せずにしっかり住宅の質を見極めることが大切だ。
(suumoジャーナルより引用)