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2014年02月27日

2月末 繁忙期最終段階でのオーナーとしての活動

この時機を逃すと、また空室が続いてします。今の内に入居者を確保したい。いま何をしておくべきなのでしょうか。

IREM JAPAN(全米不動産管理協会 日本支部) 東京支部長の右手 康登です。
2月末、賃貸の入居者募集は繁忙期最終段階ですね。

賃貸オーナーとしては、この時機を逃すと、また空室が続いてしまいます。
今の時期に、どうしても入居者を確保しておきたい。
この様に考えるのは当たり前のことです。
では、皆さんはいま何をしておくべきなのか・・・それを簡単に整理しておきましょう。


■募集活動に関して

まず最初に、いくつの空室を埋めなければならないか、再度確認を行ないます。
その情報が、業務委託している管理会社や、協力してくれている仲介会社に、正確に伝わっているのかの確認が必要です。
物件の清掃を、業者に依頼されている方もいらっしゃると思いますが、清潔さというものは、これ以上という基準がありません。
オーナーさま個人で再度物件の内部外部の確認をしてみてください。
あなたが、仮にこの物件を見に来た入居者候補だったらどう感じるか。
それは清潔で、住みたいと思える清潔さがあるかどうかということです。
この観点を忘れずに、物件の再チェックと清掃を心掛けてください。
業務依頼されているのだから、こんなことは業者がするべきだ!とお考えになるかもしれませんが、そこは冷静により自分のためになるようにとの価値観の上での行動が重要です。


■賃料の設定と収支を考える

さて、今更物件の価値を上げるリノベーション工事をする時間もないので、本意ではないですが賃料についての見直しが必要です。
インターネットで、競合しそうな物件情報を見てみてください。
どの物件を見て比較するればいいのか?

1)賃料帯は、同等額以下の物件
2)駅からの距離は、同じかよりも近い物件
3)広さは、同じ程度のものを中心に、その前後の物件
4)契約初期の費用負担も比較(敷金、礼金、保証料その他)

ここで大切なのは主観を入れず、いかに客観的にその状況を見ることが出来るかです。
そして、それらの情報の裏付けを取るために、協力してくれている業者さんに、自分の物件の賃料に関するヒアリングを行ないます。
概ねの意見は、「少々高いと思いますよ」との返事が来ると思います。
それは想定内のことと思い、そこで「いくらだったら決められますか? どういう条件が望ましいですか?」というヒアリングを重ね、今後の方針を決めてください。
かなり言いたい放題言われることと思いますが、そこはじっと我慢して聞くだけ聞いてください。
まずは、顧客情報をもっている業者の皆さんに、私たちの物件への関心を持ってもらうことが大事であり、彼らに契約を取り付けてもらわなければなりません。

上記でのご提案は、一見すると賃料水準を下げるだけのように感じられるかもしれませんが、「オーナーさまは月額賃料のために経営をしているのではない」という認識を再度思い出してください。
   
要するに、確定申告をしているのであれば、1月1日から12月31日にまでの収入の最高額を目指しているのです。

仮に1月から3月まで空室だったとします。
その物件を10万円で募集していますが、いっこうに反応がありません。
ここで、上記のようなヒアリングをした結果、決断した賃料が9万円だとします。
そして今までは支払っていなかった広告料を、10万円支払うことにしました。
その結果、4月からの入居が決まった場合と、結局何も改善しないで4月以降の入居者を逃した場合の収支の差を比較するべきです。

4月からの入居者が決まった場合は、

9万円×9ヶ月−10万円の広告料=71万円の収入です。

しかし、ここから管理料や租税公課等の運営費が差引かれます。

次に、4月以降の入居者を確保できなかった場合です。

収入はゼロ。

マイナスは租税公課と共用部インフラ費用等
・・・要するにマイナスだけです。

今ならば、まだ間に合います。
この現実差を良く理解していただき、情報を集めて、よい決断をしていただきたいと思います。


■契約内容に関して

この時期になると、より多くの入居希望情報を集めたくなるのですが、やはり気持が焦ってきます。
ですから、より冷静に入居者審査をすることが求められます。

しかし、厳しくし過ぎることは意味がありませんので、オーナーとしてのリスクの許容度を確認しておく必要があります。
管理会社と協議して、どのような条件であれば検討するのかなどを決めておきましょう。
保証会社での審査、保証を使う場合も、どの会社を準備しておくべきなのかは大切なポイントです。
ちなみに私の会社では審査は3社ほどの保証会社を用意しています。

また、契約内容も検討しておくことが重要です。
私どもでは、ほぼ100%定期借家契約を推進しています。
状況によっては364日の契約も実施します。

また、契約期間満了日についても協議しておく必要があります。
例えば、契約始期日が、4月1日であれば、通常は翌年か翌々年の3月31日が期間満了日となるでしょう。
しかし、それでは、その際の募集活動で苦労します。
ここも知恵の使いどころですが、契約満了日に関して入居者にはきちんと話をして、3月の中旬での契約を推進しておくことも、次のリスクを回避する手法となります。

(HOME'S不動産投資より引用)

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