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2014年04月10日

不動産投資に絶対失敗しない「スタンス」の決め方 〜モテモテRC君と、どう付き合うか〜

いろんな変化があった不動産投資の世界ですが、10年間まったく変わらない価値観として「中古RC物件の人気が高い」というのがあります。
以前も今も、中古のRCを探している人だらけです。10年という時間の中で、利回りが高くなったり低くなったりという波はありましたが、人気が高いということは不変でした。おそらく、これからもRCの人気は続くでしょう。
今回のコラムはこの中古RC物件について、投資スタンス上の考察をしてみたいと思います。


■モテモテの理由は「オンリーワン」だから

RCの中古一棟ものマンションの人気が高い「モテモテ状態」である理由は、高い遮音性や耐震性能を持つからではありません。入居者から選ばれている理由のひとつではあると思いますが、投資家からの人気が高いのは何をおいても「融資に強い」からに他なりません。
47年という長い耐用年数のおかげで長期間の融資を受けることができ、価値の下落が緩やかなことから金融機関の「積算評価」も高くなる傾向があるため、販売価格と同じかそれ以上の融資評価が出ることも少なくありません。
そのような物件を集中的に狙っていくことで、自己資金に乏しい普通の人であっても、短期間で何棟もの物件を購入することができるのです。

この「融資に強い」という最強のメリットは、他の物件種別ではそう簡単に再現することができません。
例えば「土地値以下で木造アパートを買えば、フルローンが出る」という話を聞いたことがあると思いますが、金融期間は通常、「建物の耐用年数を過ぎたあとは、賃貸物件との役割を果たせないので収益を生み出すことはできない」と考えますので、

・法定耐用年数の範囲内で融資の返済が終わる。
・耐用年数経過後にしっかりとしたリニューアルをするための費用が貯まる。

のどちらかが実現できる範囲でしか、融資をしてくれません。返済期間は短くなりますので、融資ができる金額も下がるという訳です。土地値アパートでフルローンを受け続けている人がいるのは、そういう物件での事業実績が既にあるか、それなりの資産を持っているからだと考えて良いでしょう。

RCの一棟ものは、「事業実績のない投資家が持ち込んでも、満額ローン(フルローン)が受けられる可能性が比較的高い」という、オンリーワンの物件種別です。このオンリーワンが確固たるものである以上、これからもRCの人気は続くと思われます。
みんながRCをリクエストするので、金融機関からの評価が高いマンションは蒸発するように市場から消えていくほど早く売れてしまうのが現実です。


■競争を避けてRCと付き合う方法

ではそんなモテモテRCとどう付き合うのか。「ライバルに負けないぞ!」という競争意識から無茶をすると、付き合ってはいけないババを引く結果になります。かといって、あまり選り好みしていると、いつまで経っても付き合う(買うって意味ですよ? 笑)ことはできません。
この膠着状態を打開するためには、以下の3つの方法があります。

1.時間のアドバンテージを持つ。

とにかく不動産投資に使える時間を増やして、情報をリアルタイムに受け取り、すぐに物件を見に行けるような体制を整える。とはいえ、現実的には難しい手法。

2.何らかの武器を持ち、競争の少ない物件を狙う。

他の人が手を出さないような物件を狙うことで、ライバルを減らすという作戦です。空室率が高かったり、かなり大規模なリフォームをしないと賃貸に出せないような物件を安く購入することができるようになります。
ただし、そういったライバルの少ない物件は融資に通りづらいというデメリットがありますので、作戦を採る前に金融機関から何らかの回答を得ておく必要があります。買えない物件を延々と探すのは、間違った投資スタンスです。

3.売主に自分を選んでもらう。

売られている中古RCマンションの中には、空きが多くて建物の劣化具合が酷く、普通には買い手が付かないような物件を不動産会社が安く買い取り、価値や耐久性を上げた(もちろん入居率も)上で再販されているものもあります。
そういう物件は、いくつもの業者さんがそれぞれの見込み客に対して一斉に情報を配信するようなことがないので、投資家さんの目に触れる機会が格段に少なくなります。競争はその販売会社の中でしか発生しないので、事前に売主である業者さんとの関係を強めることで、比較的スムーズに購入することも可能です。

初心者や未経験の方が採る方法としては、現実的にはこれがいちばん良いでしょう。このような業者さんは、融資についても金融機関と強いパイプを構築していることが多いので、個人的に案件を持ち込むよりも有利に審査が進むことが多いようです。

人気が過熱して利回りは減少傾向。耐用年数は長いかもしれないけど、配管や設備は木造物件と同じように古くなるので、メンテナンス費用も高額です。
さらに固定資産税は家賃1ヶ月分が吹っ飛ぶくらいバカ高く、エレベータが付いていれば保守管理と電気代で毎月10万円くらいは出費があります。

それであっても、莫大な資金のない投資家が融資をフル活用して買い続けるためには、RCマンションを選ばないといけないのが事実。それなら状況をしっかり受け容れて、その中で上手な方法を探していくのが現実的です。
RCマンションと上手に付き合って、規模をガッチリ増やしましょうね。

(HOME'S不動産投資 不動産投資コラムより引用)

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