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2014年08月25日
最近の不動産市況が好調なことを受けて、保有資産を売却する動きも活発に見られるようになっています。
また購入検討する側も、将来的な「出口」まで見据えて購入する傾向があります。
できるだけ高値で売却したいとは皆思うことですが、買い手は基本的に収益性を重視するため、利回はどのくらいなのかを常に見ています。
もちろんこれが全てではなく、一部、資産性等を重視した購入もありますが、収益性が重要なポイントであることは間違いありません。
売却する側としては、購入から売却までの期間、どのくらい家賃を維持できるかが、高値で売れるかどうかに直結することになります。
「利回りが全てではない」、「利回り星人になるな」ということが言われるようになって久しいですが、それでもやはり、利回りが高いと人気が出るのが現状です。
新規市場参入者が増えているというのも、影響していると思いますが。
高値で売却することを見据え、家賃をできるだけ下げないように努力をする場合、皆さんはどのくらいの費用をかけ、どのような効果を見込んでいるでしょうか。
大概はそこまで具体的に考えるわけではなく、その場の感覚で動く方が多いように感じます。
もちろん、ある程度数をこなしていくとその場で全体像をとらえることができ、直感の判断でいけることも増えてくるでしょう。ただそこまで経験のない場合は、せっかくお金をかけるのであれば、結果どうなることを目標にするかという「投資」の視点を持って動いた方が効率的です。
例えば、価格が1億円、表面利回り9%の物件を購入し、10年後に売却を考えるとします。
購入時は家賃収入が満室で900万円/年ですが、10年後に90%になるとすれば810万円/年。
仮に購入時の利回りと同じ9%で売却できたとすると、売却価格は9,000万円ですね。
一方、家賃下落率を5%に抑えられるとすると家賃収入は855万円/年なので、同じように利回り9%で売却できたとすると、売却価格は9,500万円。
売却価格には500万円の差が出ます。
この物件を以下の前提で保有したとします。
・融資9,000万円、金利2.5%、期間25年
・空室率10%
・経費率16~18%
・税率30%
10年間の累積キャッシュフローは家賃下落率10%と5%の場合でそれぞれ、600万円、760万円ほど。
単純に売却価格の差と累積キャッシュフローの差を合わせると、660万円になる(売却に関しての税金・手数料は考慮しない)ので、この差の範囲でいくらかを使って家賃下落を5%に抑えられるのであれば、収益は増えることになります。
単に、「リフォームに150万円」と表面的な金額だけで考えると二の足を踏む方も多いと思いますが、その先にしっかりとした目的(上記の場合は、「家賃下落率を5%にする→売却価格を500万円アップ」)があって、検討の結果達成できそうなのであれば、やってみる、それがまさに常に先を見据える投資・経営なのだと思います。
ただし、時間による貨幣価値の変化はあるので、いつキャッシュ化するのかという視点も大切です。
現金が今手元にあるのと、5年後、10年後では価値が変わります。
その間リフォームに投資する以上の運用ができるのであれば、そちらにお金をまわすという考え方もあります。
自身の資産、全体のバランスも含めて検討する必要がありますね。
以前、数多くの賃貸経営者を顧問先に持つ税理士の方が、賃貸経営は「維持費をかけすぎてもかけなさすぎても失敗する。そういった例をたくさん見てきた。」と言っていました。
まさにその通りだと思うのですが、更に言えば、維持費の考え方・使い方は、失敗するかどうかだけではなくより収益性をアップできるかどうかにも大きくかかわってくるのです。
本題からは少しずれますが、こちらの税理士の方のお言葉、「維持費のかけすぎで失敗」というのも、うなづけます。
「適正」を知り、目先のことだけではく全体として大きな流れも把握しておくことは大切ですね。
(HOME'S不動産投資より引用)