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2014年09月19日
地価の回復傾向が鮮明になってきた。国土交通省が発表した基準地価(7月1日時点)をみると、東京、大阪、名古屋の三大都市圏が2年連続で上昇し、地方圏も下落幅がさらに小さくなった。地価の回復は安倍政権が掲げる脱デフレを後押しする要因になる。
今回の基準地価の特徴は、これまで大都市部中心だった上昇地点が地方に広がり始めた点だろう。札幌や仙台、福岡のような地方中核都市にとどまらず、金沢市や茨城県つくば市などでも上昇地点が増えている。
都道府県ごとの平均値をみても同じだ。東京都や愛知県のほか、沖縄県なども上昇した。
地価回復の最大の要因は企業業績の改善だ。人員の採用増や業容拡大を背景にオフィスを拡張する企業が増えている。東京の都心部ではビルの空室率がかなり低下し、賃料も上昇している。
ビルの空室率は札幌や福岡などの地方都市でも低下している。オフィス需要が上向き、不動産投資信託(REIT)が地方でも物件を取得しているためだ。
一方で、今後の地価動向を占ううえで気がかりな点もある。戸建て住宅やマンションの販売はこのところ減少している。消費税の増税前の駆け込み需要の反動減が主因だが、当初の予想に比べて影響は長引いている。
資材価格や人件費の上昇で建設コストがかさんでいることも背景にある。住宅価格がさらに高くなると需要が冷え込みかねない。
今後も地価が適度な上昇を続けるためにはしっかりとした実需による下支えが要る。そのためには法人実効税率の引き下げや規制緩和を通じて海外から直接投資を呼び込むことなどが重要だ。
地方でも上昇地点が増えてきたとはいえ、地方圏全体では依然として下落している。人口減少という構造的なマイナス要因が足かせになっている。先駆けて上昇に転じた沖縄をみてもわかる通り、観光客をどう呼び込むかが、本格回復のひとつのカギになる。
(日本経済新聞Webより引用)