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2014年11月21日

地銀再編と出口の判断

2014年11月4日深夜2時過ぎに、飛び込んできたビッグニュース。
再来年の春に横浜銀行と東日本銀行の経営統合だそうです。
地銀の再編成が進みそうですね。両行から個人・法人でアパートローンを借りています。
最近、取り組みに消極的な横浜銀行、積極的に取り組んでくれている東日本銀行どっちが、どっちに引っ張られるのか?それとも、統合前に昔のように積極的な横浜銀行になるのか?いずれにしても、注目していきたいです。

イエレンFRB議長が10月29日に量的緩和「終了」決定の方針を発表し、10月31日のハロウィンには日銀黒田総裁が大方の予想に反して追加金融緩和の方針を発表し・・・その日のうちに、1ドル114円台、7年ぶりの円安水準。連休明け初日の11月4日は、日経平均1万7000円台。市場は、価格上昇(利回り低下)・積極融資の傾向が更に強まる気がします。
こういった時には、ほとんどの投資家はどう考えるかというと
「よし、高く売れそうだから売るか!」「でも、売ったとしても買う方も高いしなぁ・・・」
という堂々巡りになるケースが多いわけです。
そして、結局売りもしないし、買いもしないしという様子見の選択がとられる場合が殆どではないでしょうか。

では、どう考えるか?

例えば、6年前に表面利回り10%で買った5000万円の新築木造アパート(購入諸費用は400万円)であれば、年間家賃収入は5000万円×10%=500万円です。
空室損、運営費が収入の20%と仮定すれば、正味の収入は400万円。当時、価格の9割相当の4500万円を3%20年返済で借りていたとすれば、返済額は年間300万円。
つまり、税引前キャッシュフローは400万円-300万円=100万円ということです。
これが、現在表面利回り8%で売却可能ということであれば、500万円÷8%=6250万円が売値です。
売却諸経費は4%程度ですから、6000万円が諸費用差し引きの手取り
。当初価格の半分を建物とし、定額法で減価償却をしたとすれば年間113.6万円。6年間で約680万円の減価償却をしますから、簿価は5000万円-680万円=5320万円。
譲渡益は、6000万円-5320万円=680万円。譲渡税率20%として136万円の譲渡所得税がかかります。

一方残債は、6年経過後であれば当初4500万円だったローンはすでに3420万円まで減っています。これを売った場合の手取り現金は、


 売値 6,250万円
-)経費  250万円
-)税金  136万円
-)残債 3,420万円
=)手取 2,444万円


6年間の投資の姿は


0年 (900万)・・・頭金と諸費用
1年  100万
2年  100万
3年  100万
4年  100万
5年  100万
6年  100万+2444万


内部収益率(IRR)の計算をすると、最初に入れた900万円の自己資金は約26%で運用できたという計算になります。ここで、その先保有した場合の投資効率について判断します。

最初に買った時には、900万円の自己資金を投資して、年間100万円のキャッシュフローを得ていたわけですから、自己資金の利回り(CCR)は、100万円÷900万円=11.1%ということだったわけです。
しかし、今現在売却することによって手に入る現金=自己資金は2444万円。
売らずに保有という事は、この資金をそのままその投資に自己資金として投入するともいえますから、この段階での自己資金利回りは、100万円÷2444万円。つまり、わずか4%程度の利回りに低下してしまっているということです。
外部からその投資を見ている限りでは、キャッシュフローの変化がありませんので気が付きにくいのですが、このように投資の内部は時間の流れとともに、あるいは市場の状態によっていつも変化しています。

たとえば、この2444万円を使って今現在できる別の投資をするとすればどんな投資になるでしょう。
最初の物件と同様に頭金10%の投資をするとすれば、13580万円の物件ということになります。1360万円を頭金、1084万円を諸費用という振り分けです。
13580万円で表面利回り8%であれば年間家賃は1086万円、空室と運営費20%とすれば正味の収入は869万円、ローンは12220万円で3%20年・・・・678万円
年間の税引前キャッシュフローは191万円。約2倍になります。
そのかわり、借金は増えますしローンの期間だって長くなりますけどね。それがいいかどうかは、投資家の目標・目的次第です。
そして、さらに保有と買換えそれぞれの投資をIRRで計算して比較して・・・ということをやるわけです。
ちなみに、売った金額と同様の5000万円の物件を買った場合のキャッシュフローは23%アップの123万円。

(HOME'S不動産投資より引用)

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