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2015年01月13日

住宅・不動産業界経営トップ14年の景況見通し 8割が「回復期待」 「増税延期」が好要因に

昨年師走の総選挙。「アベノミクス」は本物なのかどうか。国民はその成果をこの目で確かめるべく、安倍首相を再度信任した。「何かが変わるだろう」という期待と共に迎えた15年。住宅新報社がこのほど実施した「景況アンケート」では、景気や市場が昨年よりは回復、または少なくとも昨年レベルは維持するといった前向きな考えを持つ回答が目立った。ただ、一つのキーワードとして浮かび上がったのが「二極化」。優勝劣敗が更に進む年にもなりそうだ。
             
15年の日本経済(景気)の見通しについて、「回復基調が強まる」と「前年よりは少し改善する」など、回復に向かうと答えた割合は全体の76.8%に上った。1年前の14年調査よりも10.1ポイント上回っており、アベノミクスが3年目に入ることから、その期待感が更に高まっている様子が窺える。

景気の回復に対しては、「消費増税の延期」も大きな影響があると判断しているようだ。「増税延期を受けてマインドの改善傾向が見られ、雇用・所得環境の改善が個人消費を下支えする」(ハウスメーカー)、「増税延期と政府の経済対策により、増税までは一時的に回復するだろう」(マンションディベロッパー)といった声が多い。ただ、「マイナス要素が先送りされただけ」との指摘もあり、素直なプラス要因と考えることはできないようだ。

不動産・住宅市場の全体的な景況については、「前年と同様の状況で推移する」の回答割合が最も高く、57.1%だった。「前年よりは好転する」は28.6%にとどまったが、14年調査と比べると6.2ポイント上回っている。

「市場を後押しする材料に欠けており、劇的な回復は望めない状況だが、緩やかな回復は期待できる」(ハウスメーカー)という声に代表されるように、「堅調に推移する」と考える企業が多いようだ。中でも、オフィス市場への期待感が強く、「住宅は厳しいが、オフィスは旺盛な需要に支えられ、空室率や賃料上昇など改善が進むだろう」(流通会社、ビル会社)といった意見が出た。アンケート調査でも、特にAクラスビルの空室率が改善するとの予想割合が8割を超えている。

投資、更に活発化

不動産投資市場も活発な様相となりそうだ。投資活動について「前年より活発化する」が62.0%に上った。「低迷する」の回答はほぼない状況で、東京オリンピック開催に向けた様々な好要因が、投資家のマインドを更に活発化させることになりそうだ。

リフォーム市場は引き続き堅調に推移するとの予想だ。72%が「活発化する」と回答しており、国の政策ともマッチして市場規模の更なる拡大が期待されている。

今回の自由回答の中で特に目立った言葉が「二極化」。「全体が好転するというより、二極化がはっきりとなる」(マンションディベロッパー)など、優勝劣敗がこれまで以上にはっきり表れると予想している。エリアと物件そのもので、販売状況に大きな差が出ることになりそうだ。

なお、14年度は88万戸前後になると思われる住宅着工戸数については、15年度予想は「85万~90万戸未満」が最も多く(41.7%)、「90万~95万戸未満」も39.6%に上った。

14年の新築マンション供給は4万戸台前半になると予想されているが、15年については「4万~4.5万戸未満」が31.8%、「4.5万~5万戸未満」が36.4%、「5万~5.5万戸未満」が25.0%となっており、ほぼ横ばいになるとの見方だ。

(住宅新報Webより引用)

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