ニューストピックス

ご購入・運用 TOPニューストピックスニューストピックス詳細

2018年05月29日

「全国」が26年ぶり上昇 不動研「市街地価格指数」地方で回復顕著

日本不動産研究所が3月末現在で調べた「市街地価格指数」によると、「全国」の地価動向は全用途平均(商業地、住宅地、工業地)で前期比0.2%(前回0.0%)となり、バブル崩壊後長期に下落してきたが、26年ぶりに上昇に転じたことが分かった。

都市部では地価の上昇傾向が続く一方で、長らく下落が続いていた地域でも下げ止まりから上昇へと転じた地点も見られ始め、回復基調が顕著になっていることがうかがえる。地方別に見ると、「東北地方」「関東地方」など地価が上昇傾向にある地域では上昇が継続し、下落傾向が続いている「北陸地方」「四国地方」でも下落率が縮小傾向にある。

また、今回の調査では「九州・沖縄地方」が前期比0.8%(前回0.3%)と特に伸び率が高く、「インバウンド需要が大きく拡大していることで福岡、沖縄だけでなく熊本、長崎などでも上昇し、それが地方全体の平均値を押し上げている」(同研究所・平井昌子主任研究員)という。

三大都市圏の最高価格地は全エリアで上昇が継続。「東京区部」で前期比3.4%上昇(前回3.2%)、「大阪圏」で同2.1%上昇(前回1.8%)、「名古屋圏」で同1.1%上昇(前回1.2%)となった。

東京区部は全用途平均で前期比1.4%上昇(前回1.4%)。商業地で同2.0%上昇(前回1.6%)、住宅地で同0.8%上昇(前回0.7%)、工業地で同1.4%上昇(前回2.6%)と上昇傾向が続いた。都心部のオフィス需要は依然として底堅く、銀座や日比谷では新たな商業施設の開業に伴う繁華性の高まりが見られ、工業地では湾岸エリアをはじめ物流施設の需要が堅調だった。

今後については、「全国」でおおむね今回と同程度の地価動向が続く見通し。不動産投資市場の動向を強く反映する三大都市圏の最高価格地では利回りの低下を懸念する声も聞かれ、上昇率はやや縮小傾向となる見込みだが、根強い投資ニーズや好調なオフィスの賃貸需要などに支えられ、今後も上昇傾向は継続するものと見ている。

(住宅新報Webより引用)

ニュース・トピックス一覧に戻る