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2021年03月15日

不動産投資の方針、コロナ前から「変化なし」が過半

(株)三井住友トラスト基礎研究所は15日、「不動産投資に関する調査2020年」の結果を発表した。年金基金や機関投資家など294件にアンケートを送付、84件の回答を得た。調査時期は20年11~12月。

今回調査では、不動産投資とインフラ投資について、それぞれ新型コロナウイルス感染症拡大により投資方針が変化したかを質問した。感染症拡大前と比較して「変化があった」と回答した割合は、不動産投資において「年金基金」26%、「機関投資家」(38%)、インフラ投資において「年金基金」13%、「機関投資家」20%だった。いずれの投資家属性でも、不動産投資のほうが「変化があった」とする回答割合が大きく、また「変化がなかった」とする回答は、いずれの投資対象、投資家属性でも過半を占めた。
「変化があった」場合の変化の内容は、不動産投資に関しては、物件タイプや投資自体を縮小方向とする回答が多く、インフラ投資に関しても投資自体を縮小するとの回答が多かった。コロナ禍においても投資を拡大する方向に動いた投資家も少数ではあるが存在していた。

一方、オルタナティブ商品への投資実績については、年金基金の91%、機関投資家の97%が投資残高を有している。

不動産へ投資を行なった理由としては、「分散投資効果」(年金基金:32%、機関投資家:31%)に加え「安定的なインカムゲインの確保」(同:29%、同:33%)が多くの回答を集めた。不動産投資を行なう上で必要なことは、年金基金(37件)、機関投資家(21件)ともに「一定の流動性の確保・向上」が最多。

今後のオルタナティブ商品への投資可能性については、「投資配分を変更する予定はない」が最多に(同:40%、同:45%)。「新たに実行/増やす予定」との回答も多く(同:27%、同:41%)との回答も多く、オルタナティブ商品への投資配分は今後も増加傾向となると予想している。今後投資を開始あるいは増加させたい不動産投資は、年金基金(27%)、機関投資家(22%)ともに「国内オープンエンドファンド」が最多。機関投資家では、上位3項目すべてが国内不動産投資商品となり、国内不動産投資に対する選好がやや強まっている可能性があるとしている。

(不動産流通研究所より引用)

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