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2013年12月05日
REITの投資口発行を伴う資金調達額/REITの時価総額は過去最高に迫る
不動産投資信託(REIT)の市場規模が過去最高に迫っている。時価総額は7兆円を上回り、これまでの最高だった4月の水準に近づいている。物件取得のために大量の公募増資(投資口発行を伴う資金調達)が続いているが、需給は崩れない。個人を中心としたリスクマネーの流入が増資を吸収し、市場拡大の原動力になっている。
REIT市場で顕著なのが物件の取得資金を手当てするための増資ラッシュだ。SMBC日興証券によると、1~11月の投資口発行を伴う調達額(新規上場を含む)は1兆円強と、06年の9895億円を上回り過去最高。景気回復による不動産価格の先高観が広がるなか、9月以降だけで10を超える既存のREITが調達に動いた。増資で流通する投資口数が増えれば、株式のエクイティファイナンスと同じように本来なら需給の悪化につながる。
だが、REIT市場では需給を支える強力なプレーヤーがいる。東証の投資部門別売買動向によると、投信は1~10月にREITを約3400億円買い越し、最大の買い手だった。「活発な増資に見合うだけの買いが入り、相場を押し下げることなく資金が好循環している」。REITに投資する国内最大級の公募投信を運用する、三井住友トラスト・アセットマネジメントの太田素資チーフファンドマネジャーはこう話す。投信のバックにいるのはもちろん中長期の保有を前提とした個人投資家だ。
小売業が設立する初のREITとして、11月22日に新規上場したイオンリート投資法人。上場前には「イオングループ内での利益相反の懸念や物件の一極集中リスクを踏まえると投資しにくい」(地銀の運用担当者)など、一部で慎重な声もあったが、蓋を開けてみれば公募・売り出し価格を上回る初値を付け、好調に滑り出した。上場時に発行した投資口の約4分の3が個人に配分され、知名度や分配金利回りの高さから資金を集めたもようだ。
投資口価格に投資口数を掛けたREIT全体の時価総額(東証算出ベース)は、4日時点で約7兆2000億円と、4月8日に付けた過去最高(7兆3600億円)に迫っている。昨年末比ではREIT指数が32%高に対し、増資による口数の拡大で時価総額は64%増えた。
REIT指数は五輪の東京開催決定を手掛かりに9月に16%上げた後、1450を挟んでもみ合いが続いている。4日の終値は前日比0.5%安の1467.32と、日経平均株価が341円(2.2%)安と大きく下げるなかで底堅さを保った。市場規模の拡大と値動きの安定は、さらに投資マネーを呼び込む好循環につながる可能性がある。
(日本経済新聞Webより引用)