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2013年04月25日
政権交代以降のマインド向上もあり、仲介現場では実需の住宅のほか、投資物件に対しても買いの意欲が強い。一方でリテールを中心に値上がりを期待する売主との目線にずれがあり、成約の大幅な増加には時間を要しそうだ。
リテールでは年末から住宅の買いの動きが活発になっている。「買い委託は1月から前年同月を上回り、2月は2割増。ホームページも2月の問い合わせは5割増」(三井不動産リアルティ)と活況。東急リバブルは、「昨年より買いの問い合わせは増えている」とし、リテール件数は1月が16.7%増、手数料で17.5%増、2月がそれぞれ17.6%増、17.0%増と好調。野村不動産アーバンネットも1~2月は件数で29%増、手数料で26.7%増と取扱い増にもつながっている。特に活況なのは首都圏都心部で「富裕層の動きがいい。1億円超の物件の取引は増えている」(野村不アーバン)、「都心部の在庫がはけてきている」(三井不リアル)。また「売主がまだ居住しているタワーマンションなどで、値上がりを理由に売却する事例もある」(大成有楽不動産販売)など動きが出ている。
買手の動きが活発になっている要因としてはマインドの向上に加え、消費増税、金融緩和による将来の金利引上げへの懸念もある模様。消費増税については、個人間売買の中古住宅の物件価格に消費税はかからないが、新築と両にらみで物件を探している顧客も多く、新築の駆込み需要の影響のほか、家具・家電購入や引越し代など住宅購入に付随する費用にかかる税負担を減らしたい心理も働く。各社とも懸念材料は売り物件の不足。「購入の相談件数を売却の依頼件数で割った『買い倍率』が昨年は3.5~4.0だったが、年明けは4.8~5.1程度まで高騰している。売主が値下げに応じなくなった」(大成有楽不販)、「田園調布など城南地区では値上がり期待感から売り物件がない。売主が強気だが買手の目線とは合っていない」(三井不リアル)、「インフレ期待で売主が強気になりつつある。ただし買手の目線はまだ低い」(野村不アーバン)など物件不足のほか、買手の需要とのミスマッチを懸念する声も多い。だが成約件数は増加しつつあり、事例が増えることで価格の目安が形成され、成約を促していくことに各社は期待を寄せている。
投資用物件の動きも活発だ。「昨年12月から過熱気味。Jリートが動くとマーケットは活性化する」(野村不アーバン)、「マインドが向上し、夏以降さらに値上がりが予測され今買いに走っている」(三井不リアル)という状況。ファイナンスが付くことで資金を出せるプレイヤーが増えており、「売主の条件に合った価格を買手が出せるようになったことは大きい」(野村不アーバン)。利回りは低下傾向にあるが、将来の賃料の値上がりも見込み「オフィスは築浅で立地のいい高額物件であれば利回り4%程度でも買手は出る」(野村不アーバン)。「都心3Aクラスのオフィスはネット利回りが以前は4.5%、10億~30億円クラスの大型レジデンスや中型オフィスは以前は5.5~6%あったのが、最近の取引物件でははそれぞれ0.5ポイントずつ下がっている。それでも買い手が付くようになっている」(三井不リアル)と、利回りの低下にもかかわらず買いの需要は強い。円安の進行や株高により、外資の投資増加も期待される。
また、「本業が好調な不動産業者でない法人などはショッピングセンターの購入も多い。20億~50億円でネット利回りは首都圏近郊で7~8%、地方で9~10%。台湾の投資家にはマンション1階の店舗も人気だ」(三井不リアル)。レジ物件も「個人で1億~3億円、法人で5億~10億円が人気」(三井不リアル)、「個人では1億円前後のレジが人気だが、2億~3億円も動いている。株などを売却した外資系ディーラーや中小企業オーナーなどフローリッチな新富裕層が投資市場に戻ってきた」(エー・ディー・ワークス)と上々の動き。総額1111億円の大商いで、日本ビルファンド投資法人が、取得価格は666億6000万円で持分の60%を取得した「ソニーシティ大崎」(東京・品川区)に代表されるリートの大型物件取得が市場での安心感を生み、株高などで資金や信用力に余裕の出てきた法人・個人が収益不動産を購入する好循環が生まれつつある。
(日刊不動産経済通信より引用)