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2014年01月15日
それまで蔓延していた〝閉塞感〟を打破すべく、日本全体が懸命に動いた13年。明るい兆しも見え始め、新たな年を期待と共に迎えることができたといえよう。ただ、間もなく最大の懸念事項の1つである「消費増税」が実行される。好調だった消費の反動減を心配する声は大きい。実際、消費増税の経過措置が切れた昨年10月以降の住宅業界では、特にハウスメーカーにおいて受注実績に大きな落ち込みが見られた。このまま下降線を辿るのではないかと懸念されたが、「正月商戦の住宅展示場は、前年を上回る来場者でにぎわいを見せた」と明るい声が方々から上がった。果たして、「景気回復」「経済再生」の基盤は整ったのか。業界の経営トップ58人に、14年の景況見通しを聞いた。
14年の日本経済(景気)の見通しについて、「回復基調が強まる」「前年よりは少し改善する」など、改善に向かうと回答した割合は66.7%だった。1年前の13年調査よりも17.3ポイント下落したものの、回復にドライブがかかるとする「回復基調が強まる」の回答割合は、13年を23.1ポイント上回る35.1%に上った。
13年調査時は、自民党が3年3カ月ぶりに政権を奪取した時期。そのため、「期待感」により改善の見通しを立てていた企業が多かったが、14年調査では、1年経過してみて回復の実感を伴い回答した企業が増えたと見られる。多くの企業では、年の前半は消費増税の駆け込み需要の反動による景気の悪化はあると予想するが、それも一時的なもので、「企業の業績好調による所得の本格回復や中長期の成長期待により、調整局面は短期で終了する」「輸出と公共投資、設備投資が景気を下支えする」「各種政策措置に加え、低金利継続の見通しにより、個人の消費マインドも継続する」との意見が聞かれた。
「厳しくなる」も2割
不動産・住宅市場については、「前年よりも好転する」と答えた割合は22.4%。前年と比べて半減以上の落ち込みとなったが、好転した前年と「同様の推移」とする回答割合が56.9%に上るなど、状況の良さは継続するとの見方は強い。ただ、2割以上が「前年より厳しくなる」と答えており、「消費税増税による反動」「原価の上昇」「建築職人の不足」を主な要因に挙げている。
着工予測、平均92.7万戸
14年度の新設住宅着工戸数については、「90万~95万戸未満」と答えた割合が最も多かった(30.2%)。各企業の回答を平均すると92.7万戸で、95万~100万戸前後になると思われる13年度をやや下回る予想となったが、「100万~110万戸」の着工があるとの回答も24.5%の割合となった。
首都圏の新築マンションの供給予測は、平均5.3万戸となった。13年が5.5万戸程度の見込みであるため、横ばい~やや下回るとの見方だ。売れ行きについては、好調だった13年と同程度に推移するとの予想が75.5%。「良くなる」は11.3%だった。
中古市況も好調になるとの見方だ。58.6%が「個人・リテール分野」の取引件数の増加を予想しており、「法人・事業用・投資分野」においては74.1%に跳ね上がっている。取引価格についても、8割以上が「上昇」の見方を示している。
好調なAクラスビル
ビル市況については、Aクラスと中小ビルとで開きが出た。Aクラスの空室率改善を予想する回答が9割を超えたのに対し、中小ビルは27.5%にとどまった。賃料も、Aクラスは9割以上が「上昇」予想だが、中小ビルについての回答は、圧倒的に「下げ止まり・横ばい」だ。ビル市場では「二極化」の構図が進みそうだ。
期待される投資市場
昨年来活発な投資家の動きも、14年は更に上向きそうだ。72.7%が「前年よりも投資活動は活発化」と答えており、「前年よりも低迷」はわずか1.8%だった。流通市場においても、取引が活発になるとの予想は、マンション(51.7%)、戸建て(22.4%)よりも、事業用・投資用(74.1%)が多くなるとの見通しだ。
「14年のキーワード」にも多くの企業が挙げている「ストックビジネス」だが、その根幹となるリフォーム・増改築市場については、「前年より活発化する」が70.9%に上った。新築系の企業もこの分野に新たな興味を示しているケースは多く、注目される1つの市場だ。
今後、各企業とも消費増税による反動減や価格上昇、金利動向などを注視することになるが、国家戦略特区の進展については大きな期待が寄せられている。また、相続税対策として、新たな不動産活用の提案なども活発化していく動きも見られそうだ。
(住宅新報Webより引用)